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アレサ・フランクリンに捧げた記事(米TIME誌より)

店頭で何気なく手にした米TIME誌に,アレサ・フランクリンの記事が載っていた。「アレサ・フランクリンが歌い始めた時,月と太陽が輝きだした」(When Aretha Franklin sang, out poured the sun and the moon.)という一文で始まる。英語は倒置法を使用している。冒頭の一文にとっておきの用法だ。「アレサの声は希望を纏った哀しみであり,喜びであり,人生に完璧なものなど何も無いという達観であった。しかし,その声は,いつだって光を放ち,輝きを解き放っていた。」(Her voice was optimism shaded with sorrow, joy tempered by the understanding that nothing in life can be perfect – but above all it was a sound that both absorbed and radiated light.) さらに119語

②ちょこっと解説

英国会計検査院とヨーロッパ会計監査院が相次いでPFI、PPPに批判的な報告書を発表

英国の官民パートナーシップ(PPP)請負企業カリリオンが2018年1月に倒産した直後、国家機関で財政の監査役である英国会計検査院(NAO)がPPPの仕組みを克明に報告するレポート「PFI and PF2」を発表した。「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法である。英国ではPFIが用語として一般的に使われている。PPPはより広義で、PFIは、PPPの代表的な手法の一つである。折しも日本ではこの5月にコンセッション方式の導入を推進するPFI法改正案が衆議院本会議で賛成多数により可決され参議院に送付された。

英国会計検査院はPFIの対費用効果と正当性を調査し、コスト削減の効果があるか検証した。英ガーディアン紙は「納税者は先25年、£200 billion(約29兆円)をPFI契約に支払うことに」とする記事(1月18日)で英国会計検査院のレポートの主要な内容を掲載した。レポートはPFIが公的な財政にプラスであるという証拠が乏しいと結論した。さらに多くのPFIプロジェクトは通常の公共入札のプロジェクトより40%割高であると報告。NAOは英国が25年もPFIを経験しているにもかかわらず「PFIが公的財政に恩恵をもたらすというデータが不足」と報告した。

現在英国では716のPFIプロジェクトが進行中で資本価値は£60billion(約8兆7878億円)、年間の支払い額は2016-17で £10.3 billion(約1兆5084億円)。新しいPFIプロジェクトがなったくなかったとしても2040年までの支払い金額は £199 billion(約29兆14520億円)に達する。折しも英政府はカリリオンの£2.6 milion(約3.8億円)の株を所有して主要なPFIプロジェクトに参画している。カリリオンが倒産したことでこの公的な資金は危機にさらされている。

英国下院、公的会計委員会議長ののメグ・ヒラ―氏は「民間の負債を相殺するだけの恩恵がないことを25年間のPFIの経験は示した。今多くの自治体は変更に膨大な費用のかかる柔軟性のないPFI契約で鎖でつながれた状態である」とPFIスキームを痛烈に批判した。「財務省は指摘された問題に対処しないままPF2という新しいブランド名でPFI を続行しようとしている。学校や病院にもっと投資が必要であるのに、間違った契約で結局は納税者が過剰な支払いをすることになる。」

PF2はPFIの批判を受けて前ディビット・キャメロン首相のときに導入された。支払ったお金に見合う価値があるかどうか (value for money)と透明性を高めるというのが主な趣旨であるが、PF2の6つのプロジェクトを精査した結果も懐疑的である。

レポートによると総体的に公的に資金調達されたプロジェクトよりPFIスキームは高くつき、学校建設の分析では政府が直接ファイナンスするよりも40%割高である。主要なPFIプロジェクトを公的な所有に戻す場合、未払いの債務に加えて追加で£2 billion(約2929億円)が必要であり、これは未払い債務の23%に相当する。

労働党と労働組合はこの非常にリスクの高いPPP・PFI の停止を訴える。「PPP・PFI企業は追い出されるべき。私たちに必要なのは公的な倫理と確かな管理のもので公務員によって提供される公共サービスである」と党首のジェレミー・コービン氏は言う。GMB(全国都市一般労組)の書記長レアナ・アザム氏は「会計院のレポートはPFIが納税者のお金の破壊的な無駄づかいだであることを証明した。カリリオンは公共サービスを利益の最大追求の企業に任せたときにどうなるかを示す最新の例の一つでしかない。」と批判した。これに対し「道路や学校や病院といった重要なインフラはPFI や PF2で支払われているし、これは経済を活性化させ雇用を創出している。私たちはPF2を通じてPFI 契約の透明性を高めvalue for moneyを改善している。納税者のお金は、建設と長期維持管理のリスクが民間セクターに移譲するPFI や PF2を通じて守られている」と保守党のスポースクマンは語った。 さらに26語

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自治体学校 福岡 第6?分科会 岸本聡子講演原稿

この原稿はxxxx

只今ご紹介頂いたトランスナショナル研究所の岸本聡子です。                      
今日はまず主催者の方々にこのような機会を作っていただいたことに、お礼を申し上げます。今日はどうぞよろしくお願いします。午前中に大変貴重なお話をみなさんから頂きましたので、そのお話に関連するような話をしていきたいと思います。                                       
今日の発表のまとめたものといいますか、昨年「再公営化」について書いた本を出したんですが、それを要約したもので、インターネットでも公開しています。ぜひ ダウンロードしてご利用ください。本もダウンロードできますが、こちらは日本語ではなく英語と他の言語になります。

トランスナショナル研究所は、市民のための、市民運動のための政策研究を行っておりまして、主に、公正な経済と社会正義のための研究活動を行っています。その中で私が特に公的なオルタナティブ(代替案)ということで、新自由主義とか市場至上主義に対抗する人々と、公のセクターの代替案・政策というものを具体的に出していく、そのために、色々な労働組合や市民団体と協力しながら、実証に基づいた研究を行うことを役目としているものです。

この活動をするまでは、日本で活動していました。このたび、水道法の改正、それから、それに先立つPFI法の改正と、日本が重要な局面に立っていますので少しでも、日本の運動・議論のお役に立てればと思い、お話させてもらえる機会があれば、喜んで飛んでいくという状態です。

さて今日はですね、ひとたび民営化したものを再び公営にもどすという「再公営化」のお話をすることになっていますが、その前になんで、そのようなことをしなければならないのか、なぜここまで事が大きくなってしまったのか、今日の課題であるPFI法とかPPPだとかコンセッションだとか、民営化だとか、そういった政策や枠組みが、色んなところで問題をおこして、その結果として主に市民・自治体が、一度手放したサービスを取り戻すという事になっているんです。

そもそも、なんでこんなことになってしまったのか、という事を学ぶには、まず先にこの政策を実行している国々から学ぶことが重要ではないかと思います。特に日本は、まだ導入部分で、そういった失敗が有るにもかかわらず、そういった失敗を隠しつつ、はっきり理論が崩壊しているにもかかわらず、政策がどんどん進んでいく、、、それはイデオロギーですね。論理的に進んでいるんではなくて、イデオロギーで進んでいる、ということです。実はそれは日本だけではありません。各国でもイデオロギーにより政策が進められてきました。

今、失敗という確かな証拠を持って、イデオロギーではない、科学的かつ論理的な理論で議論を進めていく事が最も必要ではないかと思います。

2018年になりまして、英国会計検査院、国の財務をチェックする国の機関が報告書を出しました。その報告書の一番重要な部分というのは、PFIのプロジェクトは通常の公共入札よりも平均で40%割高であり、かつPFIが公的財政に、恩恵をもたらすというデータが不足、というものです。

PFIの導入というのは、イギリスにおいて1980年代後半から90年代前半にサッチャー首相が、基本的には医国民医療サービス(NHS) 以外、公共サービスをほぼ民営化するという大きな政策転換を行いました。その中には通信・交通・水・電氣・空港・道路といったものが入っています。水道に関してはイギリスは完全民営化です。これは、極端な民営化のやりかたで、世界中で完全民営化している国は、イギリスの中のイングランドとチリの2か国しかありません。完全民営化というのは、資産も含めてすべて売却です。イギリスでは、200以上あった地域の水道というのが、最初に民営化の準備として10の広域水道にまとめられました。そして10ケの地域企業を完全民営化しました。ロンドン地域を担当しているのが「テムズ・ウォーター社」、これはたぶん世界で一番大きい水企業になるんではないかと思うんですけど、英国の人口の27%にあたる1500万人に給水している非常に巨大な会社です。これは完全民営化です。どういう形態の組織になっているかということは時間があれば、あとで説明したいと思います。ちなみに水道事業は関税民営化なのでPFI に入っていません。最初のうちは学校・病院建設と運営がPFIの対象になりました。2000年を過ぎたころからは、刑務所・公営住宅と多岐に広がっていきます。しかし、2008年から2010年の経済危機以降、PFI はほとんど行われていません。経済危機後の2010年よりヨーロッパでは厳しい緊縮財政がとられています。

これはなんとも皮肉なんですけれどもPFIというのは基本的には緊縮財政の時に使われるものなんです。自治体にお金がないというところで導入するのですが、経済が低迷してPFIも進んでいません。
緊縮財政がどのように行われるか、例えばイタリアやスペインは国から資金の分配が40%も削減される。ところがですね、この緊縮財政になってから逆にPFIが出来ていないというのはどういうことでしょうか。基本的には英国で700のPFIが進行中です。その内ロンドンの地下鉄が8ケのPFIなんですが、2008-2020年、少なくとも3つがキャンセルされました。プロジェクト総額は20Billionポンド〈約2.9兆円〉です。すごく巨大なPFIだったんです。それが終のですがそれでも、英国で現在進行中のPFIプロジェクトは700あります。             

それから、最近のレポートですけども英国の議会の委員会の中で、度重ねてレポートをだしているんですが、そのうちの一つで、PFIの半分はオプショアファンド、租税回避地に籍を置くファンドが所有しているという結果がでています。

どういう事かといいますと、PFIをやる時というのは、金融機関と、行政と企業が入って、特別目的会社をつくるんですが、基本的には実態がないんですね。日本とはちょっと違うかもしれませんが、ひとがいない、人が働いているわけではなくて箱を作ります。箱には金融会社が入っていて、これがどこまでも金融化していくんですね。負債を売ったり買ったりする。イギリスのPFIは特別会社が、多くの場合何重にもなっています。その最後がケイマン諸島とかイギリスの所有するタックスヘイブン、税金を納めなくてもいい所に会社がある。利益を吸い上げた後最後は税金を払わないというのが、この構造です。この特別目的会社が建設や運営を横に発注していきますね。発注というのは特別目的会社が決めますので、ここでは自分たちの子会社に発注するということが当然おきてくるわけです。

そのすぐ後3月にヨーロッパ会計監査院、ヨーロッパレベルの、同じような機能を持った機関なんですけども12のPPPのプロジェクトを評価しました。その中で、バリューフォーマネー(費用対効果)という言葉がよく使われます。今回日本のPFI法案の答弁でもバリューフォーマネーを追及する、というように使われていました。

ヨーロッパ会計監査院のレポートは調査したPPPプロジェクトはバリューフォーマネーと透明性が広く悪化し、かつEUが公費として2822億補助金として使っています。

公的なお金は払わなくて済むということが前提のPPPなのに公的な資金が使われています。そしてこれが最大の問題だと思うんですけども、債務が公的なバランスシートに表れないこと、、、これが日本でどれくらい議論されているでしょうか?PFIとかPPPとかコンセッションとか民営化とか、これは私たちを混乱させる為の言葉で、多くの場合、同じことを言っていたり、私の理解では、PFIは資金調達の方に力点があり
コンセッションは投資の方に力点があるという力点の違いはあるものの、基本的には民営化を進める具体的な政策のツールであると考えていいんじゃないかと思います。それがこれまで行っていたアウトソーシング、委託とどう違うのかというと、どこまで民営化するのか、という事だと思います。

私たちが見なければならない最大の違いは、私の考えでは、重要な意思決定、つまり料金とか投資とか労働だとか、社会政策・環境政策、そういった重要な政策の決定権をどこが持っているのか、行政が持っているのか、企業が待っているのか、、、委託の場合は行政が持ち続けられると思いますが、包括委託・コンセショッンはこの重要な決定権が移ることになりますので、コンセッションは民営化と、はっきり言っていいと思います。ただ 「基本的に、資産は行政に残ります。だから、大丈夫です。」という言い方を推進派はすごく強調するんです。 しかし経験上モニタリングも監視もほぼ不可能なんです。という訳で、資産が残ったとしても、非常に民営化に近い形だと理解した方がいいと思います。 さらに23語

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なぜ生まれることのなかった子供をめぐる戦いが起きているか?

「子供の命を奪うような国に明日はない」ここ5年から10年の間、新聞には中絶や避妊への財政的支援について集中的に取り上げた記事が数多く掲載されてきました。「現代の妊娠」が母親と子供との戦いであると言われるのはなぜでしょうか?世界史上の戦争による犠牲者数が推定5億であることは少し調査しただけで分かります。しかしこの数は過去36年間に生まれることなく失われた命の3分の1にも満たないのです。

生まれる前の子供の人間性を奪う社会

今日、「生殖」に対する攻撃が続くのはなぜだろうか?「生殖」は受精し、生物学的な赤ん坊を出産する性的活動と定義される。ところが、「生殖」は「費用をかけても得たい利益と権力」と等しいものになりつつある。私たちの社会を見てみよう。「生殖」に対する強い影響を拡大している巨大産業。例えば、赤ん坊がIVF(体外受精)で作られる。この過程で、1つの生命を生かすために24の小さな命が死んでいく。もう1つの例:望ましい複数の胚が1つの子宮内に移植される。大きな疑問は:誰の子宮なのか?母親の子宮?借りた子宮(代理)?人工子宮?ということだ。そう、私たちはバイオテクノロジーのブレイクスルーに近づいている。体外発生、完全な体外子宮の発明が人間の生殖の本質を完全に変える可能性がある。昨年4月、フィラデルフィアの小児病院の研究者らは人工子宮の開発を発表した。

『人の命』の重要性-50年後

『フマネ・ヴィテ』は、ローマ教皇パウロ6世が1968年に書いた予言的回勅である。この回勅では避妊の文化とそれが社会に及ぼす甚大な影響についてカトリック教徒に警告している。それから50年、中絶、ピル、そしてノルプラントやRU-486などの堕胎薬によって小さな赤ん坊たちが殺される事態になっている。避妊と中絶が実際に関係していることに疑いの余地があるだろうか?

インドネシア最高裁、水道民営化を停止を判決  

ジャカルタの水の今後   トランスナショナル研究所・国際公務労連共同文書

2017年10月、インドネシア最高裁が水道民営化の停止と、人権としての水を保証するために公共水道を回復させることを命じた。私たちはこの判決を歓迎するとともに、移行が適切に行われるようにしっかりと監視していく必要がある。

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