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電車で席を譲ること・譲られること

海外在住の私が東京へ戻り電車に乗ると、毎度、思うことが2つ程ある。
そのうちの1つが電車で席を譲ること・譲られることに関して

以前、85歳の祖母と両親・弟夫婦とで食事をしに行く為に電車に乗った。
週末だが、昼前で、やはり住宅街から、目的地までの電車は混み合う。

祖母は85歳にしては、背筋がピン!としていて、しっかり立てているし
70代に見える程、見た目も若い。

けれども、満員電車でしばらく立っているのは容易いことではない。
出来れば座らせてあげたいので、優先席の前に立つが、誰一人立とうとしないのだ。

みんなスマートフォンをいじっているか、寝ているか、
気がついても気づかぬふりか、恥ずかしいのか声をかけない。

結局は20分程度、祖母は立ちっぱなしだった。

私は周りに聞こえてもいいや位の気持ちで、
「海外の大都市ではあり得ない」と家族に不満を言った。

たった5年ばかり日本を離れ、住んでいるだけだが、
例えば大きなスーツケースを持っている人が駅構内の階段を昇り降りしたり、(エスカレーターがない場合)
ベビーカーを持ちながらの地下鉄やバスの乗り降り、
そんな時に助けが必要そうな人を見かければ「手伝いましょうか?」と声をかける。

そんな光景を頻繁に目にするし、
とっても紳士な人は女性が目の前に立っていれば 「席どうぞ」とか「座ります?」とか声をかける。

ちょっと小洒落た白髪の紳士なおじいちゃんに、それを言われた時は本当にびっくりした。

または、年配の方、妊婦、赤ちゃんを抱っこしている人などが
視野に入ったら「どうぞ」と席を譲るのは、ザラだ。

そういうことを目にする、または経験することが日常になった今、
東京に帰って電車に乗ると、残念にしか思えないのだ。

みんなスマートフォンに没頭しているか、寝ているか、見てみぬふりか・・・

そんな私も妊娠後期に入るとひと目で妊婦と分かり、席を譲られる立場になった。
妊婦バッチはつけない主義だけど、みなさん親切にも「ここ空いているから座りなさい」「座る?」
と優しくしてくれるのだ。

そして今日は初めてのパターンで、全て席が埋まって混み合う電車の中
「誰かに席を譲るように僕が言ってあげようか?」と私より少し若そうな青年が声をかけてくれた。

そんな風に言われたのは初めてだった。

席が空いていたら座るつもりだったけど、立って居ても私は平気だったし、
座っている誰かを立たせてまで、そこに座りたいとは思っていなかった。
だから「ありがとう。大丈夫よ」と彼に答えた。

初めて席を譲られる立場になり分かったことだけれど、

席を必要としている人に気が付いたら譲りましょう!
または「座りますか?」って声をかけましょう!って思うと同時に、
もし座りたいのであれば「譲ってくださる?」と声をかけるのも同じように大事ではないかな…と思った。
そうすることで、席を譲る側も譲られる側も、一緒にそういう良い環境、良い社会が作れるような気がして。

こちらに住み始めて、たった5年の間に2、3度ですが、座っていた席を立たされたことがある。

少し離れたところの妊婦に私は全く気づかず、その女性のパートナーが座っている私にスタスタと寄って来て
「彼女が座るから席を立って!」とちょっと強く言われたこともあったし…

両手に沢山の荷物を抱えたアフリカ系の身体の大きな50代くらいのおばちゃんに、
「私に座らせてよ!」と言われたこともあった。

実はこれ、日本人が極めて苦手な、
見知らぬ人に「尋ねること」「求めること」「頼むこと」ではないかな?とも思う。

知らないこと、聞く事が恥ずかしいのか、知らぬ土地で道を尋ねるより、地図やガイドブックとにらめっこ。

レストランでオーダーしたものと違うものがサービスされても、ウエイターに何も言わずに、
または言えずに出されたもの仕方なく頂いたり…

例えば、「凄く素敵な洋服を着ているなー!どこで買ったんだろう?」って思っても聞けなかったり…

文化の違いと言ってしまえばそれまでですが、
電車の席の譲り合いはやはり必要なことだと思うので、1度どうか実行に移してほしいなと。

最初は恥ずかしい、声を掛けづらいと思ったとしても
それを日常に取り込めば、気恥ずかしさや躊躇いは薄れていくのです。

見知らぬ人にでも、優しさを分けてあげる。または求めることは
住みやすい社会づくりにも大切なことではないだろうか。

電車

今、あなたにも出来ること

気づきから生まれること沢山あります。

「ちょっと不便だな」「なんで無いんだろう?」「あったらいいのに!」という思いつきがとても大切です。

実はそれには、女性ならではの視点、母ならではの視点、娘ならではの視点で沢山の事柄に気付くのではないでしょうか。この数年は”主夫”だったり、”イクメン”というのもメディアで取り上げられ少しは男性が今まで女性の役目とされていたことをやるような風潮が生まれて始めています。

けれどもまだまだ女性が主婦、子育て、介護の重要な役割を担っていると言っても過言ではありません。
マーケティング・PR会社トレンダーズを立ち上げた経沢 香保子さんは、2児の母となり新しい会社、カラーズを設立されました。恐らく、ご自身が子を持つワーキングマザーとなりこれまでに無かった視点、観点で現在の女性支援事業、育児支援事業をスタートされたのだと思います。

実は私も年齢を重ねるごとに、気付くことが沢山あります。
例えば大好きな祖母(80代)が属せるコミニュティーを探したことがキッカケです。高齢になると周囲の友人は逝かれてしまい残された、長生きしている高齢者は孤独に感じることがあると思います。
勿論高齢になってもインターネットを使い私たちのようにソーシャル・ネットワーキングを楽しむ人、誰かとコミニュケーションを取る人、沢山趣味があって楽しんでいる人もいるでしょう。
けれどもそれはごくごく稀な一部だと思います。

老人ホーム・介護施設に属さなくても生活できる高齢者のコミニュティー施設が都内もとても少ないと感じます。
そして高齢だから遠出は出来ない、せめて自宅より徒歩圏内であれば一人で出かけられるという方も沢山いらっしゃるでしょう。

そうなった時、やはり地域密着型サービスが必要になります。

これは今だからこそ、気づいた視点だと思っています。
残念ながら多くの男性は朝から晩まで会社で仕事をするというのが一般的なので、こういう不足に気がつくことは難しいかもしれません。

そして地域密着サービスというと、子育ても同様だと思います。
仕事復帰したいけれど保育園に入れないなどの問題も、この高齢者問題と子育て問題を掛け合わせる事でなにかうまく解決できるような気もします。

一部の田舎では近所、地域とても近い距離感なので高齢者と子供のコミニュケーションも頻繁にあるようです。
そういったコミニュティーづくりは女性ならではの視点が無くてはなりませんね。

そうなんです!キャリヤ・学歴・資本がなくてもあなたの気づきで始められる事ってあります。
今、あなたが出来ることはなんでしょうか?

高齢者